お餅はスーパーなどでも売ってますが、昔は年の暮れになるとあちらこちらの家で餅つきが行われていました。
ついた家からまだの家へ突きたてのお餅のおすそ分けがあり、柔らかくてホカホカのあんこのお餅は何よりのご馳走でした。
昔のご近所付き合いがとても楽しかった思い出があります。
ところでお正月の餅つきっていつするのでしょうね。いつでもいいのでしょうか?
鏡餅の意味や作り方、飾り方、飾り場所、飾りの意味についてまとめてみました。
参考にしてみてください。
目次
■餅つきやお正月飾りいつするの?
29日は「二重苦」と呼ばれ昔から縁起が悪いといわれています。
大掃除は28日までに済ませ、お正月飾りなども28日までに飾ります。
忘れた場合ですが、31日の大晦日だとだと「一夜飾り」といわれ、
これまた縁起が悪いとされています。
そのため29日を外し30日の小晦日には飾るようにします。
餅つきも「苦餅(くもち)」と呼ばれ、29日は避けます。
語呂合わせの縁起担ぎなんですが、あわただしい年末に少しだけ休憩できると考えると
主婦にはありがたい日に思えてしまいます。
■鏡餅の意味
鏡餅(かがみもち)とは、餅を神仏に供える正月飾り(床飾り)であり、穀物神である「年神(歳神)」への供え物といわれています。
昔の鏡の形に似ていると言われる「鏡餅」ですが、
昔の鏡は青銅製の丸形で、神事などに用いられていました。
三種の神器の一つ、八咫鏡を形取ったものとも言われています。
また、三種の神器の他の二つ、八尺瓊勾玉に見立てた物が橙(ダイダイ)、
天叢雲剣に見立てた物が串柿であるとされています。
■鏡餅の作り方
「鏡餅」は三種の神器または心臓を形とったとされる、丸い餅を作ります。
鏡餅の作り方をユーチューブよりアップしましたので動画で確認ください。。
こちらでは、少し小さめの鏡餅を作られてっしゃいますが、
床の間に飾るような大きめの鏡餅もやり方は同じです^^
近年は、家庭内に飾ることの利便性と、後で食べる際の衛生面を考えて、
鏡餅が真空パックになっていたり、同様の容器に(個別包装された)小さな餅を多数入れ、
プラスチック製の橙などとセットにした商品が多く発売されています。
それでもやはり、親戚、家族でワイワイついて丸めた餅は格別おいしく感じますね。
■鏡餅の飾り方
正式な鏡もちの飾り方は、半紙を敷いた白木の三方に重ねた丸もちをのせ、
そのまわりに橙(だいだい)、裏白、昆布、ゆずり葉などと縁起物の海の幸と山の幸を飾ります。
一般のご家庭では、基本さえ押さえておけばアレンジは自由で良いといわれています。
三方に半紙を敷いて、大小のおもちをのせて、葉がついたみかんを置くだけでも十分です。三方がなければ、四角いお盆を代用してもいいです。
■鏡餅の飾り場所
お正月に家に宿られる歳神様に捧げる鏡餅を飾る場所としては、
やはり床の間が最もふさわしいとされています。
ただ昨今の家庭では床の間の無い家も多いですよね。
その場合は、玄関から遠い、奥まった位置に飾れば良いとされています。
また、日本では昔から各部屋や重要な場所に「分霊」(ぶんれい)されるという考え方があり、
小さな鏡餅は火の周り・水の周り・トイレなど
毎日の生活で重要な場所にお供えすると良いでしょう。
■鏡餅の飾りの意味
【橙(だいだい)】
代々家が続くという語呂合わせの縁起物。
元々、実のヘタに台が2つあるので、だいだいと命名されたようです。
青い実が冬になって赤味を帯び黄色に熟した後、落ちずに枝についたまま、
翌夏には緑色の生まれたてのような実に戻る。
一度実がなると、4~5年以上落果しない。
こうして何代ものだいだいが枝についたまま、新しい実を加えながら一つの木になっている事で、
健康長寿の家庭・家族に見立て、家系代々の長寿・繁栄を願ってきたとされています。
【裏白(うらじろ)】
裏白は表面は緑色だが、裏面は白い。裏を返しても色が白いことから、
心に裏が無い、清廉潔白を願い、かつまた白髪になるまでの長寿を願ってきたとされています。
【ゆずり葉】
ゆずりはの葉は、新芽が出ると古葉は下向いてしまうが落ちずに、翌年孫葉が出てから落ちます。
橙と同じように家系代々久しく栄える事を願うとされています。
また、葉の模様が対になって生えているので、夫婦仲むつまじく相性の良い事を願うとされています。
【昆布】
古くは昆布の事を「広布」(ひろめ)と言ってたようです。ひろめは、広めるの意味。
また蝦夷(えぞ)で取れるので、夷子布(えびすめ)と呼ばれました。
えびすめは七福神の恵比寿に掛けて、福が授かる意味合いで、
昆布は 1.喜ぶのこぶ 2.子生=子供が生まれる、の意味を表しています。
【串柿】
柿は縁起の良い長寿の木です。
幸せをカキ集める、「嘉来」(かき=喜び幸せが来る)
柿は外側2個づつ、内側に6個串に刺していますが、
「外はにこにこ、中(仲)むつまじく」の語呂合わせになっているとされています。
まとめ
鏡餅や正月飾りは28日迄に飾ります。遅くても29日を外して30日迄には飾りましょう。
歳神様をお迎えする床の間に一番大きな鏡餅を飾ります。鏡餅は丸もちで、半紙を敷いた白木の三方に重ねた丸もちをのせ、そのまわりに橙(だいだい)、裏白、昆布、ゆずり葉などと縁起物の海の幸と山の幸を飾ってくださいね。