「南国土佐を後にして」や小学校で習う「ドレミの歌」の日本語の訳詞をした歌手のペギー葉山(本名・森シゲ子)さんが、2017年4月12日午前11時55分、肺炎のため東京都内の病院で亡くなられました。83歳でした。
突然の訃報に言葉を失ってしまいました。
目次
■ペギー葉山さんの人生を振り返って
ペギーさんは、幼少時から歌が好きだったようですね。
高校在学中からアルバイト感覚で
進駐軍クラブなどで米国のジャズポップスを歌っていらしたそうです。
「米兵が私の歌で盛り上がってくれるのが快感だった」と…
そして、これが歌手を目指すキッカケになったと思われます。
本名:小鷹狩 繁子(こたかり しげこ)
生年月日:1933年12月9日生まれ
死没:2017年4月12日(満83歳)
星座: いて座
血液型:A型
出身地: 東京都新宿区
職業:歌手・タレント
1952年に「ドミノ」でレコードレビュー。
59年の「南国土佐を後にして」では、望郷の念を描いた抒情歌をつややかに歌い上げています。
しかし、ペギーさんはこの歌の「民謡調の曲」を歌うのには
最初はあまり乗り気はしなかったようですね。
ところが、「南国土佐を後にして」は大ヒットになりました。
出典:https://youtu.be/1JcGhhPM3YQ
それを受け高知県は、大ヒットした「南国土佐を後にして」が
高知県への観光ブームを巻き起こしたことなどをたたえ
昭和49年、ペギー葉山さんに「名誉高知県人」の称号を贈っています。
ペギーさんはこの曲を転機に歌手としての幅を広げていきます。
以後「学生時代」という歌がキャンパスソングのはしりとなり、
自ら訳詞した「ドレミの歌」など様々なタイプのヒット曲を生み出しました。
またNHKの紅白歌合戦の司会も務めるなど
TVの世界でも活躍され、平成17年に亡くなった俳優の根上淳さんとは
仲のよいおしどり夫婦として知られていました。
その後も平成19年に、女性として初めて日本歌手協会の会長に就任するなど第一線で活躍し、
おととし3月、放送文化賞を受賞されています。
今年は、レコードレビュー65周年にあたり、
9月に記念公演が予定されていましたが、今月10日から入院されていたそうです。
ぺギー葉山さんの死因は急性の肺炎だといわれていますが
入院してわずか2日間の間に、ペギーさんを死に追い込んだ『肺炎』とは一体どんな病気なのでしょう。
■肺炎とは?
肺炎のほとんどは感染型です。
感染型とは咳やくしゃみなどによる飛沫感染で、
肺炎球菌やインフルエンザウイルスが肺に入り込んでしまうことが原因となっている症状のことです。
また、その感染型の「肺炎」には、細菌性肺炎・ウイルス性肺炎など「定型肺炎」と
「マイコプラズマ肺炎」などの「非定型肺炎」があります。
■定型肺炎
定型肺炎には、肺炎双球菌、連鎖球菌、ブドウ球菌など細菌感染で起こる細菌性肺炎と、
色々なウイルスによるウイルス性肺炎があります。
1、細菌性肺炎
肺を侵す部位や広がりによって、大葉性肺炎と気管支肺炎に分けられます。
大葉性肺炎は、一肺葉全体を侵すもので、胸部X線では、真っ白なかげが見られます。
症状は、寒気とともに高い熱が出て、咳、たん、胸痛、呼吸困難を起こし
特に鉄さび色の血痰が出るのが特徴で一般的に重篤な症状をいいます。
しかし、最近は抗生物質が普及したために
以前は恐ろしいといわれたこの形の肺炎はきわめて少なくなりました。
一方、気管支肺炎は、抗生物質の有効範囲からはずれた細菌が増殖して起こり、
現在はこちらの方が多くみられるようです。
この場合の細菌は、連鎖球菌などの弱毒菌で、
症状も、風邪や気管支炎が長引いた程度の比較的軽いもので
胸部X線のかげではじめてわかることが多いとされています。
一般的に弱毒菌は体の丈夫な人には、あまり病原性を発揮しませんが
抵抗力の弱い子供や老人、肺機能の低下している人、
あるいは糖尿病や腎臓などほかの病気を持っている人に起こることが多いので
十分な注意が必要だといわれています。
2、ウイルス性肺炎
これは異型肺炎ともいわれ、
細菌よりももっと小さなウイルスの感染で発病するものといわれています。
細菌性肺炎に比べて発熱、咳、たんなどの自覚症状が少なく
風邪くらいの症状のことが多いのが普通で
細菌の混合感染を起こすと、症状が強くなり、鉄さび色のたんを出すようになります。
胸部X線にあらわれる淡いかげも、一過性で数日から数週間で自然に消失します。
異型肺炎の診断には、血清中に寒冷下で赤血球を凝集する因子があるかどうかを調べる検査をやり、
もし因子があればこの病気が疑われます。
■非定型肺炎
近頃はウイルスと細菌の中間の性状をもった病原体によるマイコプラズマ肺炎という
一過性の影を呈する肺炎が注目されています。
これは異型肺炎の一種で予後の良いものですが、咳がひどいのが特徴です。
この場合の咳はたんを伴わず、咳に始まり咳に終わるといわれています。
よって、定型肺炎とマイコプラズマ肺炎の違いは
咳とともにたんが出るか出ないかでわかります。
治療としては、原因となる細菌やウイルスに有効な抗生物質が使われます。
胸痛のある場合は温湿布をして、呼吸困難がひどければ酸素吸入を行います。
老人では、心臓の働きが弱っているため、経過が長引き
また、肺機能やその他全身に大きな影響を及ぼしているので早期に治療を受け
予後も十分気を付けることが大切だそうです。
以上、肺炎は風邪と症状が似てますが、高熱が長引くというのが特徴です。
普通の風邪であれば3~5日で症状は治まりますが、それ以上高熱が続くのであれば肺炎が疑われます。
そして、最近多くみられる急性肺炎は、
年齢や性別を問わず、最悪の場合は1週間で死に至る危険もあるといわれています。
至急、病院へ行ってください。
ペギー葉山さんの告別式は近親者で行い、後日お別れの会を開くということです。
まとめ
最近までお元気で、今年の9月にはデビュー65周年の記念リサイタルが予定されていましたが、本当に急な旅立で驚きました。
高齢になると肺炎でなくなる人が増えますが残念です。心よりご冥福をお祈りいたします。