毎年秋が深まる11月頃になると“お歳暮”が気になってきます。ある調査によると、お歳暮を贈る人は、特に若い層では減少の傾向にあるようです。理由として晩婚化や核家族化により、贈る相手があまりいないというのが現実かもしれません。
目次
■お歳暮とは
もともとは、武家が贈答品をもって親戚筋にあいさつ回りをしていたのが始まりといわれています。
次第に一般家庭でも盆暮れには本家に先祖や神様を迎えるためのお供え物として品物を送るのは大事な習慣になり、
やがてお世話になった人へ一年間の感謝の気持ちを込めて贈る贈答品そのものを
「御歳暮」と呼ぶようになったといわれています。
■お歳暮を贈る時期
お歳暮を贈る時期は東日本(関東)と西日本(関西)で少し違います。
関東は12月初旬から12月31日まで。関西は12月10日過ぎから12月31日までといわれています。
しかし、年末は何かと忙しくなりますので遅くても12月25日頃までには相手の手元に届けるのがマナーだと思います。
ただ、生鮮食料品(新巻鮭や数の子など)は遅く届けてあげるほうが良心的だと思いますが。。。
最近ではお歳暮を贈る時期が少し前倒しになってまして、
現在では11月末ごろから贈る人も多いようです。
紅白蝶結びの水引がついたのし紙をつけて「お歳暮」の表書きをし、
送り主の名前はフルネームで入れるのが正式な方法です。
年を越してしまったら「お年賀」の表書きで関東では松の内(1月7日まで)に
関西では15日までに贈ることができます。
さらに遅れた場合は、松の内がすぎてから、
2月4日の立春までに「寒中御見舞」「寒中御伺い」として贈るといいです。
■お歳暮の金額と貰って嬉しい品物は?
お歳暮の金額は、お中元の2・3割増が目安と考えればいいといわれています。
お世話になっている度合いで選ぶのが一般的ですが、一応下記を参考にされてみてください。
特別に世話になっている人には 5000円から1万円程度。
仲人やお世話になっている上司には 5000円前後。
親戚、知人には3000円から4000円程度。 が目安とされています。
また、自分の年齢、贈る相手の年齢によっても多少金額が変わります。
あまり金額にとらわれる必要はありませんが、相応の値段を目安に加味して考えるのがいいかもしれません。
この時期の贈答品は主に、新しい年を迎える為に必要な物を送ることが多いとされています。
具体的にはある程度保存の利くコーヒー、ハム・ソーセージといった食品です。
最近の傾向では、なかなか手に入らないものや、
いただいた人が選べるカタログギフトや商品券なども人気のようですね。
■身内に不幸があった場合はどうすればいい?
お歳暮は、一年間(日頃)お世話になった方に感謝の気持ちをこめて贈るものです。
お祝い事ではありませんから、贈っていいとされています。
気になるようでしたら、時期をずらして、「寒中御伺」と書いて水引なしの簡単な短冊にすれば良いです。ただし、四十九日を過ぎない場合は時期をずらして「寒中御見舞」とします。
なお夏のお中元についてはこちらの記事でまとめています。
まとめ
お歳暮は、お世話になった方へ日頃の感謝の気持ちと、来年も引き続きよろしくお願いしますという挨拶を兼ねたものです。大切なあの人へ、お世話になったあの方へ心をこめて贈るお歳暮です。不幸があった場合も贈って良いとされています。せっかくだから一番良い時期に届くように贈りたいものですね。相手の喜ぶ顔を想像しながらお歳暮を選んでみると贈る側まで幸せな気分になってきます。