自然に囲まれ日常を忘れさせてくれる旅行。親についていくだけで良かった旅行も、成長したり社会人になったりすると、友達や恋人・家族で一緒に旅館を利用することも多くなります。会社だと社員旅行もあるので旅館のマナーについて知っておくとスマートに行動できますね。
旅館は、非日常空間でおもてなしを受ける最高で至福の場所。
楽しい旅を有意義なものにするためには、旅館のサービスはもちろん、泊まる側も最低限のマナーが必要です。
その旅行が大成功するかどうか、スタッフも宿泊者もお互いが心地よく過ごすために、ここでは旅館や温泉でのチェックインからチェックアウトまでの過ごし方とマナーについて紹介します。
目次
■旅館に到着~過ごし方
<正しい靴の脱ぎ方は?>
意外とやってしまいのが、「玄関で後ろ向きに靴を脱ぐ」という行為です。
私が家では「出船」「入船」といって、帰って来たら必ず靴は「出船」にしなさいと子供たちにしつけをしています。
つまり、玄関で後ろ向きに靴を脱ぐという行為をすすめているので、
ついやってしまいがちになります。
これは、せっかく迎えてくれている旅館に対して、お尻を向けることになるのでマナー違反ということになります。
つま先を前に向けたまま脱ぎ、玄関にお尻を向けず斜めにしゃがんで手で揃えるようにします。
ただし高級旅館など、下足の係の人がいる場合は、まっすぐ正面を向いたまま靴を脱いでいいとされています。
<重い手荷物はどうする?>
荷物を持っていただくのは、何かと気が引けるという人もいるかもしれませんが、これはサービスの一環なので遠慮しないでお願いしても構わないとされています。
それでも中には華奢な体のスタッフの方が対応され、一瞬、恐縮する場合も…^^;
持ってもらう場合は「よろしくお願いします」と一言添えるようにするといいですね。
<宿帳の書き方は?>
宿帳は宿泊者管理の他にも防犯対策も兼ねているとされていますから、実名でなるべく読みやすい楷書で記載するようにすることが大事です。
家族連れで宿泊の場合は、ご主人が家族全員を代表して記帳するとか、団体だと代表者の方が代表して記帳したり、名簿を提出するといいと思います。
<部屋のポジションは?>
部屋に案内されたら、まずは座布団の上に座り宿泊の案内を伺います。
夫婦やカップルの場合、和の文化から、男性が床の間(上座)に座るのが自然です。
<荷物は部屋のどこに置く?>
大きな空間の床の間は、ついつい荷物を置いてしまいそうになりますが、床の間は本来お花や掛け軸を飾り愛でる場所です。空いているからと荷物を置いてしまうのはマナー違反です。
床の間以外の出入りに邪魔にならない場所だとどこでもOKです。
キャリーバッグのキャスターは、畳を汚したり傷つけるので絶対に部屋の中で引かないようにします。移動する時は、手で持ち上げて荷物置き場まで運びましょう。
<旅館でチップは必要?>
基本的にはサービス料は価格の中に入っているので「不要」です。
ただ、高級旅館などは今でもこの習慣は残ってることがあるようです。
その時は、「お世話になります」の意味で部屋に案内されたときに渡す方がいいでしょう。
ポチ袋があれば一番ベストですが、持ち合わせがなければティッシュに包んで渡しても構いません。とにかく現金をそのまま渡すのはやめましょう。
基本的には要りませんが、特別なにかをお願いしたり、してもらった場合や
先述の「お世話になります」の意味を込めてなど、臨機応変に対応し(1000円~5000円程)渡されてもいいでしょう。
その際、部屋に案内する人と担当の仲居さんは別の人という場合もありますので注意してくださいね。
<旅館の浴衣は着ないとダメ?>
温泉旅館で用意されている浴衣ですが、私は好きですねw
私は旅館に入ったら、さっそく浴衣に着替えてくつろぐほうですが、
裾やたもとがはだけたりして、気になってゆっくりくつろげないという方も多いようですね。
旅館での浴衣は絶対着ないといけないという決まりはないので、くつろぎやすいスエットやジャージを持ち込んでもいいのです。温泉旅館はくつろぐのが目的なので、「楽な服装」がいいですしね。
私のように浴衣がくつろぐ方は浴衣を着ればいいし
浴衣が苦手な方は着なくても大丈夫ですよ٩(ˊᗜˋ*)و
温泉に入った後だけ着て、施設を散策したり、
寝る時にはジャージのパジャマに着替えたりもできます。
ただ、荷物になるので私は裾がはだけることを考えて、下のスパッツだけを持参するようにしてます(^_^;)
<旅館に持ち込みってできる?>
基本的に旅館には飲食物は持ち込むことはできません。
しかし、ペットボトルの飲み物程度なら構わないようです。
最近は持ち込みOKの旅館も増えているので、予約する際に事前に確認してみてください。
<温泉でのマナーは?>
お風呂は温泉の楽しみのひとつですよね。
宿泊者のみんなで利用するので、湯船につかる前に汗や下半身を流す“かけ湯”は
当然のマナーです。
タオルを湯船に浸けるのも、タオルに石鹸が残っていたり糸くずがお湯を汚す原因になるので、湯船にはタオルを浸けないようにします。
髪が長い場合は、髪の毛がお湯に入らないようにタオルを巻くなどの対処をしましょう。
また外国の方は下着を履いたまま湯船に入られる方もいるようで、旅館では「下着を履いたまま湯船に浸からないこと」との注意書きもあるほど…。男性の方は前を隠すか隠さないかで悩む方もいるかと思いますが、サウナや休憩で座っている時以外は、隠しても隠さなくても大丈夫です。
<布団を敷いてもらってる間はどうする?>
お布団を敷きに係の方がいらっしゃいますが、その場に居ても大丈夫ですよ。でも私の経験から、だいたいお風呂に入ってる間に敷かれ、部屋に戻って来たらキレイにお布団が敷かれてたということが多いですね。
布団を敷いてもらってる時に部屋にいてもOkですが、
邪魔になるかもと気になる方は、団らんスペースや館内施設をうまく利用するようにするといいですよ。
■よく朝~チェックアウトまで
<布団は畳む?>
一晩使った布団は、使った側からすれば「せめてものお手伝い」という気持ちで畳む方が多いと思いますが、
旅館側にしてみればそれが困る原因になります。
では、なぜ布団を畳んではいけないのかといえば、宿泊者が畳むことで
旅館側の手間が増えることになるからです。
旅館は新しい宿泊者のために、
スーツや布団カバー、枕カバーなどをすべて新しいものに変えなくてはいけません。
実家ならともかく、旅館で布団が畳んであると単純に取り替えにくくて手間がかかることになります。
なので、布団は畳まず、そのままにしておいた方がいいのです٩(ˊᗜˋ*)و
<朝食会場へは浴衣でもOK?>
朝食会場に入る場合は浴衣でもOKなのですが、最低限の身だしなみは整えていくようにしましょう。
共有の食事処に用意される事が多いので他の宿泊者に対して浴衣の着崩れを整える程度のマナーは必要です。
<チェックアウトの時間は時間厳守で!>
旅館では次の宿泊者の準備に取り掛かりますのでチェックアウトの時間は守りましょう。
「立つ鳥跡を濁さず」で軽く部屋の後片付けをするくらいの余裕をもって出発するようにするといいでしょうね。
以上!旅館や温泉でのマナーについてでした。
なお渋滞などで到着が遅れる時は連絡を忘れないように。夜10時以降の騒音は周りの迷惑になりますので大声で騒ぐなどの行為はやめましょう。
ホテルでのマナーも参考にしてください。
では、楽しい旅行になりますように(^^♪
まとめ
初めての旅行で旅館の手続とかマナーがよくわからないとドキドキの方は、旅館のちょっとしたマナーのポイントを押さえておくと安心です。旅館でのんびり楽しくすごすためには、宿泊者同士のマナーや旅館のスタッフとのマナーなどを知って素敵な旅の思い出にしたいものですね♪