旧暦の暦の読み方って意外と知らないってことないですか?12月は師走だけど、11月は何だっけ?なんて、言葉に詰まることがありますよね^^;
また読み方で月(つき)と読まない月もあったりして、そもそも旧暦や新暦って何?などなど…^^;そういうことで日本の一年!旧暦の漢字と読み方、意味や由来をまとめてみました。
現在、日本を含め多くの国で使われている暦は、古代エジプトを起源とするグレゴリオ暦で、太陽の運行をもとにした太陽暦です。
日本で太陽暦が採用されたのは、明治6年(1873年)といわれています。
それまで、太陰太陽暦を長い間使っていましたが、新しく採用された暦を「新暦」、古い暦を「旧暦」と呼ぶようになったとされています。
旧暦では「立春」が一年の始まりとされ、暦の上では春となります。
しかし、2月初めに立春を迎え、「暦の上では春ですが」といわれても、まだまだ寒くなかなか実感がわかないように、旧暦と新暦には約ひと月ほどのヅレがあります。
参考にさせていただいた新暦と旧暦の変換では、今日が旧暦では何日になるのかを調べることができます。
例:本日2020年5月6日の場合、旧暦は、2020年4月14日 (大安)になります。
旧暦ではおよそ1か月季節が早くなり、桃の節句に桃が咲かないため見られず、七夕は梅雨の真っ最中という具合に、ズレが生じてしまうのです。
また、旧暦は29日か30日までしかないので、1年間では約11日もずれていき、2~3年に1度は閏月で調整されています。
旧暦と新暦の意味が少しは理解できたでしょうか(^o^; )
では、旧暦の漢字や読み方 意味や由来を見てみましょう。
目次
■旧暦の漢字の読み方と意味や由来
一月(睦月)
一月は睦月で、読み方は「むつき」と読みます。
睦月の名前の由来は、正月に家族や親せきが往来して仲良く睦み合う月。ということで「むつぶ月」が「むつき」になったという説が有力とされています。
現在は正月三が日を過ぎれば正月気分も薄らぎますが、昔は11日の鏡開き、15日の小正月、さらには立春まで正月行事は続いていたそうです。
この月は「寒の入り」とも呼ばれるように、気温も低くなり寒風と降雪の日が多くなり、小寒から大寒に至る一年で最も寒い頃になります。
二月(如月)
二月は如月で、読み方は「きさらぎ」と読みます。
由来ですが、2月は寒の戻りなどで、まだまだ寒く衣をさらに着込むことから「きさらにき=衣更着」という説が有力です。
その他、
日に日に陽気が暖かくなることから「気更来(きさらぎ)」、草木が生え始める月で「生更木(きさらぎ)」「健忘月(けんぼうげつ)」「梅見月(うめみづき)」「初花月(はつはなづき)」などの呼び名もあります。
暦の上では2月4日頃は旧冬と新春の変わり目に当たり、春になります。
春といえば桜。桜といえば西行上人です。
「願はくは花のしたにて春死なむ そのきさらぎの望月のころ」
(できることならば、死ぬときは春の桜の下で死にたいものだ、ちょうど二月の終わりごろがいい)
三月(弥生)
三月は弥生で、読み方は「やよい」と読みます。
「弥生」は「草木弥生月(くさきいやおいづき)」を略した言葉で、草木が「いよいよ生い茂る」という意味の「弥生(いやおい)」が変化した呼び名です。
その他、「桜月(さくらづき)」「花見月(はなみづき)」「春惜月(はるおしみづき)」などの異名があります。
「啓蟄」という、長い間土の中で冬ごもりをしていたいろんな虫が地上へと這い出てくる季節です。
四月(卯月)
四月は卯月で、読み方は「うづき」と読みます。
旧暦では「卯月」は「卯の花」が咲くころで「卯の花月」を略した呼び名といわれています。
また、卯月の「う」は、「初(うい)」「産(うぶ)」を意味することから、農耕の始まりを表すなどの説があるようです。
旧暦では、この月から夏が始まるため「花名残月(はななごりづき)」「夏初月(なつはづき)」などの呼び方もあります。
草木の花が咲き始め、万物に清朗の気があふれる頃になります。
五月(皐月)
五月は皐月で、読み方は「さつき」と読みます。
「皐月」は田植えが始まるころなので「早苗月(さなえづき)」を略した呼び名といわれています。
また、耕作を意味する古語の「さ」に「神に捧げる稲」という意味のある「皐」を当てたという説もあります。
このほか、5月は「雨月(うげつ)」、五月雨で月が見えないことから「月不見月(つきみずつき)」などの異名があります。
夏の気配が感じられるようになり、暦の上では夏のはじまりになります。
六月(水無月)
六月は水無月で、読み方は「みなづき」と読みます。
6月は梅雨の季節になり、旧暦では梅雨明けの酷暑の頃に当たります。
厳しい日照りが続いて水が枯れる月ということから「水無月(みずなしづき)」という説や、田んぼに水をはった状態の「水の月」が変化した呼び名という説があります。
末日には各地の神社で夏越の祓いが行われ、半年間の穢れを落とします。
七月(文月)
七月は文月で、読み方は「ふみづき」と読みます。
7月は稲穂が育つ頃であることから、「文月」という呼び名は「穂見(ほみ)」や「含み(ふくみ)」に由来し、「穂含月(ほふみづき)」から転じたといわれています。
また、七夕行事にちなんで短冊に願い事を書いたことから「文」の字を当てたという説もあります。
そのほか、文月には「七夕月」「棚機月(たなばたづき)」「女郎花月(おみなえしづき)」「涼月(りょうげつ)」などの呼び方もあります。
日脚は処々に短くなっていき、暑さは日増しに真夏に近づきます。
八月(葉月)
八月は葉月で、読み方は「はづき」と読みます。
八月は暦の上では秋ですが、実際の気候は一年で最も気温が高くまだまだ暑さが厳しい頃です。
この月を「葉月」と呼ぶのは、旧暦では木の葉が落ちる頃なので「葉落月(はおちづき)」からきているとされ、北方から初めて雁が来る頃なので「初来月(はつきづき)」が変化した呼び名という説もあります。
また、稲穂が張る月であることから「張り月(はりつき)」が転じたという説もあり、仲秋を思わせる「紅染月(こうそめつき)」「月見月(つきみづき)」「秋風月(あきかぜづき)」などの呼び名もあります。
お盆の期間は地域によって旧暦の7月だったり、新暦の8月だったりしますが、大部分の地域では8月に行われることが多いようです。
九月(長月)
九月は長月で、読み方は「ながつき」と読みます。
九月は日の暮れがだんだん早くなって秋が深まるころ。野草などにたまったしらつゆが秋の気配を実感させます。
「長月」は夜が次第に長くなる「夜長月(よながつき)」、秋雨が多く降るころであることから「長雨月(ながあめづき)」などが略された呼び名とされています。
この時期は稲の収穫期でもあることから「稲刈月(いねかりづき)」「稲熟月(いねあがりつき)」ともいわれ、その他「菊月(きくげつ)」「紅葉(もみじつき)」「色取月(いろとりづき)」などの呼び名もあります。
鮮やかなヒガンバナを目にするようになれば、いよいよ秋の気配が色濃くなります。
十月(神無月)
十月は“神がない月”と書いて神無月「かんなづき」あるいは「かみなしづき」「かみなづき」とも読みます。
神様が存在しない月があるなんて、不思議ですよね。
神様は1年中居てて当たり前と思っていませんか?
実は、十月は神々が集う出雲の国(島根県)に集合するのです。
「神無月」は全国の神々が出雲大社に集い、国元を留守にすることからついた呼び名とされています。
反対に、神々が集う出雲の国(島根県)では「神在月(かみありづき)」と呼ばれています。
また伊勢神宮で神嘗祭が行われる月なので「神嘗月(かんなめづき)」「神祭月(かみまつりづき)」、雷が鳴らない月なので「雷無月(かみなしづき)」と諸説あり、「時雨月(しぐれづき)」「神去月(かみさりづき)」などの呼び名もあります。
十一月(霜月)
十一月は霜月で、読み方は「しもつき」と読みます。
霜が降りるようになる月という意味です。
本格的な冬を迎え霜が降ることから「霜月」は「霜降月(しもふりつき)」が転じた呼び名といわれ、秋の収穫期を終え、神楽を奉納するため「神楽月(かぐらづき)」とも言われています。
枯葉が舞い始め陽の光も弱く短くなって、いよいよ季節は冬になります。その年最初の冷たい北風・木枯らし1号が吹くころでもありますが、高気圧に覆われポカポカと暖かくなる日も多く、小春日和もあります。
十二月(師走)
十二月は師走で、読み方は「しわす」と読みます。
師走は「師」である僧侶がお経をあげるために、忙しく走り回る月であることから、「師馳す(しはす)」「師走り月」が語源といわれています。
また一年を納める月を意味する「四季果つ(しきはつ)」「為果つ(しはつ)」が変化した呼び名とも言われており、ゆったりと春の訪れを待つという意味から「春待月(はるまちづき)」という呼び方もあります。
一年で最も夜が長い冬至には、柚子湯に入り、小豆粥や南京(かぼちゃ)を食べると風邪をひかないといわれています。
まとめ
旧暦の呼び名は風情がありますね。呼び名についての由来は諸説あるようですが、昔から脈々と受け継がれてきた伝統や文化を、日本人らしい解釈で後付けしたりと、語源や由来など面白いです^^ 各月の旧暦の読み方は、意味や由来を知ることで覚えやすくなると思います。