「平成」に代わる新たな元号が「令和(れいわ)」に決定し菅官房長官から11時30分頃に正式に発表されました。決まるまでは外部に漏れないように携帯電話も持ち込みできなかったそうですが、やっと決定し発表されました。
目次
■新元号は「令和」
新元号が決まりました。
「令和(れいわ)」と読みます。
日本の元号は645年の「大化」から始まり、
701年の「大宝」以降は1300年以上にわたって途切れることなく続いています。
そして南北朝時代の並立元号も含めると、
今回の新元号は248個目の元号となります。
元号のアルファベットの頭文字で表記するケースを考慮すると
M(明治)・T(大正)・S(昭和)・H(平成)以外の文字が選ばれるといわれていましたが
本当でしたね。
ーー 新元号のアルファベットはR?L?
元号は「国民の理想としてふさわしい意味を持つ」ことが求められ、
典拠を確認できるこれまでの元号は、全て漢籍から引用されていましたが
今回は日本独自の万葉集にある
梅花の歌32首の序文にちなんで命名されたということです。
■新元号「令和」の意味は?
万葉集にある梅花の歌32首の序文にちなんで命名されたといわれる
新元号「令和」にはどんな意味がこめられているのでしょう。
引用箇所:
初春令月、気淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香
意味:
「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして、
気淑(よ)く風和ぎ、
梅は鏡前の粉を披(ひら)き、
蘭は珮後(はいご)の香(こう)を薫す」
現代語訳:
新春の好(よ)き月 空気は美しく風はやわらかに、
梅は美女の鏡の前に装う白子のごとく白く咲き、
蘭は身を飾った香のごとき 香りをただよわせている
出典:中西進「(万葉集 全訳注原分付(一)」講談社文庫
梅と桜の花は似ていますが、
万葉集の頃までさかのぼると、花といえば「梅」だったそうです。
当時、詠まれた梅はほとんどが白梅だけで紅梅は少なかったみたいですね。
その可憐さから古くから愛され数多くの俳句にも詠み込まれてきました。
万葉集には梅を歌った歌が百二十首も載せられており、
これは花を歌った歌としては萩についで多いといわれています。
意外なのが桜を歌った歌が四十首ばかりだということ。
日本を代表する花といえば、「桜」が有名ですが
以外にも梅だったとは。
その理由は、“梅は春の訪れを真っ先に知らせる花”だということ!
万葉の時代には、梅の花を酒盃に浮かべる風習もあったようで
日本民族がいかに「梅」を待ちわび心待ちにしていたかがうかがわれます。
梅は寒い厳しい冬を乗り越え、必ず早春に花を咲かせますよね。
冬から春にかけて、新しい年がやってくるという期待感!
身が引き締まるような神さまの言葉が含まれる季節ということでしょう。
私たちも梅の花のように明日への希望を咲かせる
日本の悠久の歴史と四季折々の文化を次の時代へ引き継ぎ
人々が美しく心を寄せ合う中で
文化が生まれ育っていくという意味になるようです。
新元号の「令」が使われるのは初めてですが
「和」は20回になるといいますから日本人は「和」が好きな民族ですね。
私の好きな昭和とも似ていて
言いやすく・覚えやすく・書きやすい(^^♪
それにしても昨今の時代、自己主張ばかりが目立ち
世界中をみてもバランスがとれてない時代だと感じませんか?
新元号の意味を知ると
「令和」という元号が、とてもステキに思えてきます。
まとめ
新元号は「令和」。これまでの元号は、全て中国の古典(漢籍)から引用されていましたが、今回は日本独自の万葉集からでした。元号が変わるたびに少し違和感を覚えますが、すぐに慣れてきますね。
元号が変わることで、何かしら気持ちも新たに世の中も変わっていくように思えます。令和がいい時代になってくれたらと願いを込めて…