二十四節気とか雑節とか、日本には季節の移り変わりを表す言葉がありますね。中には二十四節気と思っていたものが雑節だったり五節句だったりして思わずアレ?ということも。。。
ここでは雑節と五節句の意味と読み方を紹介していきます。
目次
■雑節(ざっせつ)の意味と読み方
雑節とは二十四節気以外に、季節の変化の目安とする特定の暦日の総称をいいます。
農業に従事する人々は二十四節気(中国で作られた暦)では十分に季節の変化を読み取れないため、
その補助をする為に考えられた日本独自の暦です。
雑節が考え出された背景には、農家が季節の移り変わりを正確に理解できれば、
農作物に多大な損害を出さずにすむという自然現象と農業の深い関係があったとされています。
今も日本人の生活の中に溶け込んで伝統的な民俗行事や年中行事として定着しています。
節分(せつぶん)
立春の前日で2月3日頃。本来は二十四節気の気候が移り変わる立春、立夏、立秋、立冬の
前日の事を節分と呼んでいました。それが次第に春だけに用いられるようになったといわれています。
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社日(しゃにち)
土地の神、五穀の神を祀り祝う日。春分、秋分に最も近い戊の日となります。
春は五穀の生育を祈り、秋は収穫に感謝し五穀の神を祀ります。
八十八夜(はちじゅうはちや)
立春から歯添えて88日目で5月2日頃。この日の終わりが春霜の終わりと考えられており、
古くから“八十八夜の別れ霜”という言葉もあります。
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入梅(にゅうばい)
6月11日頃。夏至を中心とする約30~40日間が梅雨の時期にあたります。
この雨季に入った最初の日を“入梅”といいます。
半夏生(はんげしょう)
夏至から10日目頃。7月2日頃にあたり、この時期に半夏という生薬のもとになる
烏柄杓(からすびしゃく)という薬草が生えることが語源とされています。
二百十日(にひゃくとおか)
立春から数えて210日目。9月1日頃が二百十日です。
日本では古くからこの日は暴風雨になりやすいとされています。
土用(どよう)
本来は二十四節気の立春、立夏、立秋、立冬前の約18日間を土用といい一年に4回あります。土用が明けると次の季節になることから土用は季節の万物を変化させる作用があるといわれています。
現代では夏の土用が一般的で土用の丑の日にうなぎや牛肉などを食して食養生する習慣があります。
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彼岸(ひがん)
春は春分の日を中心に7日間、秋は秋分の日を中心に7日間です。
春の彼岸は3月17日頃から23日頃、秋の彼岸は9月20日頃から26日頃になります。
彼岸の本来の行事は7日間にわたって行われる法要ですが、一般的には祖先の霊を供養して墓参りをします。
また季節的には「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、過ごしやすい言葉になります。
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■五節句(ごせっく)の意味と読み方
五節句とは1年間の重要な五つの節句のことをいいます。
人日(じんじつ))・(上巳(じようし))・(端午(たんご))・(七夕(しちせき))・(重陽(ちようよう))の五つです。
古来中国では3月3日、5月5日、7月7日、9月9日というように、月の数と日の数とを重ねた重日をたいせつな日とされてきました。
面白いのは小豆粥を食べる正月15日を粥節句、稲刈り終了の日を刈上げ節句、年木伐りの日を柴節句などといって祝う地方があるのも、これらの日がハレの日と考えられているからといわれています。
別名、「五節供」ともかきます。
人日(じんじつ)1月7日
七草の節句あるいは単に七草とも言います。
この日は万病を除け邪気を祓うとされる7種類の野菜や雑草を入れた粥を食べて一年間の無病息災を祈る習慣があります。
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上巳(じょうし)3月3日
ひな祭りのことで、桃の節句とも呼ばれています。
昔は3月最初の巳の日に雛を祭ったので上巳の節句という名称が残りました。
女児の成長を祝い幸福を祈ります。
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端午(たんご)5月5日
別名を菖蒲の節句とも言います。昔から邪気を除くために菖蒲を軒に刺したり、菖蒲湯に入ったりする風習があります。
男児の成長を願い出世を祈ります。
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七夕(たなばた)7月7日
銀河まつり、星まつりなどとも言います。
7月7日の夜、天の川の東端にある牽牛星と西端にある織女星が銀河を挟んで年に一度の逢瀬をするという中国の伝説に由来します。
裁縫や習字の上達を願って短冊に字を書き笹竹に吊るします。
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重陽(ちょうよう)9月9日
重陽とは易でいう陽数の九が重なるという意味です。
古くから菊の花を酒にひたして飲み、栗飯を食べて不老長寿を祝う習わしがあります。
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以上!雑節と五節句ですが、いかがでしたでしょうか。
また二十四節気に関係しない雑節として、初午(はつうま)、盂蘭盆(うらぼん)、中元(ちゅうげん)、八朔(はっさく)、大祓(おおはらえ)などがあります。
こうしてみると、日本の民俗行事や年中行事はとても多いことに驚かされます。
意味や謂れ、読み方などを知れば知るほど、季節の移ろいが面白く楽しくなってきませんか(* ´艸`)
参考書籍:こよみを10倍楽しむ本
まとめ
雑節は農業に従事する人たちの生活の知恵の結晶ともいえますね。よく知られているのが節分や彼岸ではないでしょうか。五節句はひな祭りや端午の節句、七夕など誰もが知ってる行事となっています。二十四節気が関係しない雑節もあり、日本の風習に溶け込んで長く継承されているといえるでしょう。